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女性向け乾燥肌の原因と解消法

乾燥にシミやシワ、肌の悩みは尽きませんよね。

色々と対策を試しているものの、なかなか改善されないという人も多いはず。

その中でも特に押さえておきたいのが「肌の乾燥する原因」。肌の乾燥する原因は様々ですが、それぞれに合った対策をすることで悩みが改善されやすくなります。

今回は肌が乾燥するメカニズムと、それにあわせた改善策を紹介していきます。

○肌の乾燥するメカニズムって?

まず肌が乾燥してくるメカニズムから説明していきます。肌は表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層からになっています。

その内乾燥肌に関係してくるのは表皮。この表皮も更に「角質層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4層構造に分けられます。

よく耳にする角質層は体の一番表面にあります。この角質層はブロック状の角質細胞と、それらの隙間を埋めてつなぎ合わせる役割を持つ細胞間皮質で構成されています。

細胞間皮質はセラミドという成分が主ですが、このセラミドが角質細胞同士をしっかりつなぎ合わせることで、肌の内側からの水分の蒸発を防いだり、外部からの刺激から肌を守ってくれているのです。

本来であれば肌の角質層には、このようなバリア機能が備わっているため角質層が健全であればそれほど乾燥に悩まされることはないのですが、乾燥肌の人というのはこのような肌が水分の蒸発を抑え蓄えておく力が低下しているため、潤いを保つための必要な水分までも外に出てしまっているのです。








○肌の水分を保持するのは?

乾燥肌の原因を説明する前に、まずは肌が水分を保持する三大要素を確認していきます。

1.皮脂膜
保湿貢献度:約2%
毛穴の皮脂腺から分泌される皮脂と、汗腺から分泌された汗が混ざって出来たものです。天然のクリームとも呼ばれており、肌表面に薄い皮膜となって広がっています。

外部からの刺激から肌を守る他、角質が剥がれたり角質層にある水分の蒸発を防いでくれる役割を持っているため、肌の滑らかさを保つには欠かせません。

水分保持に関する貢献度は約2%と低いですが、肌を正常に保つためには必要不可欠な存在です。

ちなみに貢献度の残り98%を占めるのは、角質層のNPF(天然保湿因子)と細胞間皮質となっています。

2.NMF(天然保湿因子)

保湿貢献度:約18%

角質層の下にある顆粒層。ここの細胞内にあるプロフィラグリンというたんぱく質が、ターンオーバーで角質層にまで押し上げられて変化したものがNMFです。アミノ酸やピロリドンカルボン酸、ミネラル、尿素などで構成されています。

保湿力が高く、水分を吸着して角質層に保持し、肌の柔軟性と弾力性を保つための役割を持っています。

このNMFが少なかったり他の成分とのバランスが崩れると、水分を保てなくなるため結果乾燥肌になったり、ターンオーバーに影響を与えたりします。






3.細胞間皮質(セラミドなど)

保湿貢献度:約80%
保湿貢献度が約80%を占める細胞間皮質。肌の水分保持に関しては最も重要な要素となります。

細胞間皮質の約40%はセラミドで構成されています。他には遊離脂肪酸やコレステロールといった成分です。

セラミドは水分となじみやすく高い保湿力を持っています。ですが細胞間皮質には元からセラミドが存在しているわけではありません。

元は角質細胞内に存在するものですが、ターンオーバーで押し上げられて角質層に押し上げられて細胞の核が無くなった時、この細胞内から細胞間皮質に放出されるのです。

細胞間皮質は角質細胞同士の隙間を埋めて外部からの刺激から肌を守ったり、体内の水分が過剰に蒸発するのを防いでくれる役割を持っています。


○結局、肌の乾燥する原因は?
肌の水分を保持する役割を持つ三大要素ですが、これらの働きが低下すれば当然肌の水分量は減っていきます。

その主な原因は次の通り。

1.間違ったスキンケア
毎日スキンケアをしていても、その方法が間違っていると肌の保湿能力を弱め、乾燥肌になってしまう原因に。乾燥肌に悩んで皮膚科を受診する人のほとんどは、疾患が原因でなくこのような間違ったスキンケアが原因だそうです。


2.食生活の乱れ

よく言われますが、極端なダイエットや偏食・ファストフードを毎日食べる……といった偏った食事は、健康な体を保つための必要な栄養素が不足してしまいます。
3.生活習慣
意外と気を付けていないのがこの生活習慣。睡眠不足やエアコンの風が直接当たるなどといったことの他にも、熱いお湯での入浴やストレス等も角質層の保湿機能を低下させる要因になります。

〇乾燥の対策はどうしたらいいの?

肌のメカニズムと乾燥する原因について紹介しましたが、では結局どう対策していけばいいのでしょうか?

まずはセルフケアの方法から紹介していきます。

肌の乾燥を防ぐうえで欠かせないのが保湿のケアですが、簡単なケアとしては、化粧水とクリームを使用して肌に美容成分を届ける方法があります。

1.化粧水で乾燥を防ぐ

化粧水の役割は水溶性の美容成分を肌に届けること。配合されている成分によって肌に届く成分が変わってきますので、自分に合ったものを探します。

保水能力が低下している乾燥肌の場合は、水分を吸着して肌の潤いを保つのを助けてくれる成分を配合したものがおすすめです。

・セラミド
・グリセリン
・ヒアルロン酸
・エラスチン・コラーゲン

特に代表的なのはこの4つ。コラーゲンやセラミドなんかはパッケージにも大きく書かれていたりしますね。

成分表示では厳密な配合量は明記されていないことがほとんどですが、成分表示には配合量の多いものから順番に記載されています。そのため、出来るだけ上の方に保湿成分が記載されている者を選ぶと、それだけ保湿力が高い化粧水である目安になります。



2.クリームで乾燥を防ぐ

クリームの役割というと、肌に蓋をして水分の蒸発を防ぐと考える方が多いのではないでしょうか?

ですが現在では化粧水同様、いかに保湿成分を肌に届けるかが重要と考えられています。そのためクリームの重要な役割は水分を閉じ込める蓋をするのではなく、保湿成分を肌の深部に届けることにあります。

クリームに配合されるのは油溶性の保湿成分です。代表的なのは以下の通り。

・水素添加大豆レシチン
・セラミド
・スフィンゴ脂質

ここでも成分配合に着目してクリームを選んでいきます。

普通の肌の人が化粧水・クリーム共に保湿成分の高いものを選ぶとベタつきやすくなりますが、乾燥気味の人はどちらも保湿成分が高いものを選ぶとよいでしょう。


〇スキンケア方法を見直す

上述した中で、肌の原因の一つに間違ったスキンケアというのを上げました。
では間違ったスキンケアというのはどういうものかというと、肌を刺激するようなものです。

洗顔の時に泡立てず手で直接こすったり、タオルでごしごしと拭いたりといった行為は肌に傷をつけ、乾燥だけでなくシミやシワなどのトラブルの原因となります。

そのため、スキンケアの際は以下のポイントに気を付けるようにするといいでしょう。

・クレンジングはオイルやクリームを主に使い、ふき取りタイプは頻繁に使わないようにする

・洗顔時やクリームで保湿する際は手や指に力を入れすぎたり、必要以上に肌に触れないようにする

・ベースメイクはスポンジで肌に塗るのではなく、軽い力でパッティングする

・化粧水は優しく手のひらで顔を覆って浸透させる

※ここにスキンケアオススメランキングAF

スキンケアの際は必要以上に肌に触れないこと、触れる際は肌に優しく触れることを心掛けてください。

〇食生活を見直す

毎日食事を摂りますが、食べたものはそのまま体を作る材料となります。勿論食生活が乱れればそのまま肌のコンディションも体調も崩れてきます。

その中で肌のコンディションを整えるために意識したいのが「必須脂肪酸」。肌の細胞の生まれ変わりにも関係している成分です。

必須脂肪酸とは特に魚介類に多く含まれる脂質の事。そして水分保持の約80%を担う細胞監脂質の材料となるのがこの必須脂肪酸です。

これには「オメガ6系脂肪酸」と「オメガ6系脂肪酸」があります。

オメガ6系脂肪酸はコーン油や紅花油、大豆油、ごま油などに多く含まれ、オメガ3系脂肪酸はサーモン、いわし、サバといった魚介類に多く含まれています。

これらは3:1の割合で摂るのが理想的とされていますが、現代の食生活ではオメガ3系脂肪酸が不足しがちと言われています。

和食はこの割合が理想的だとされているため、乾燥肌が気になる場合は和食に食生活を見直してみるとよいでしょう。



とは言え「これだけ食べていればいい」「これは肌に悪いから食べちゃ駄目」なんてことは無く、魚だけでなく肉や野菜、ご飯などの炭水化物など、バランスよく摂取するのが大切です。

※ここにサプリメントや日常服用できる健康食品などのおすすめリンク

〇生活習慣を見直す

睡眠不足やストレスは乾燥肌だけでなく、体全体の調子を悪くする原因になります。

また、入浴やシャワーの時に熱すぎるお湯に浸かったりしていませんか?水分を保湿するための油分がお湯で流れていってしまうため、熱すぎるお湯は乾燥肌の原因となります。
入浴の際はぬるめのお湯にゆっくり浸かるのがベター。

他に、今の時期はエアコンの風も肌の水分を蒸発させるので乾燥を引き起こします。

サーキュレーターや扇風機を使って風を直接当たらないようにする、こまめにクリームを塗るといった対策が必要となってきます。

〇皮膚疾患による乾燥肌はクリニックへ

セルフケアの方法をお伝えしましたが、上記のように保湿ケアや生活習慣の見直しでも肌の状態が改善しない時は皮膚疾患を疑わなければいけない場合があります。

特にアトピー性皮膚炎や乾燥性湿疹といった皮膚疾患は、化粧水やクリームなどを使うことにより余計に悪化させてしまうことも。

改善しない、あるいは痒みが酷いなど何かしら心配なようなら、早めに皮膚科を受診してください。

〇まとめ

肌が乾燥する原因は、肌の水分保持力の衰えにあります。

・間違ったスキンケア
・偏った食生活
・ストレス絵
・間違った生活習慣
・空気の乾燥

これらの原因が重なって水分保持力が衰えていきます。

そのため乾燥肌の根本的な対策としては、食事や生活習慣の見直し、それから間違ったスキンケアをしていないか、肌に合ったものを使っているかの確認が必要です。

スキンケアの際は乾燥を防ぐ成分が配合された化粧水やクリームを使用して、肌に保湿成分を補うことが効果的。

ただし毎日の生活の中で行うケアはもちろん大切ではありますが、皮膚疾患だった場合はセルフケアによって余計に悪化することも。

保湿ケアや生活習慣の見直しをしても乾燥肌が改善しない場合や、皮膚疾患の疑いがある場合など、何か異常を感じたら病院へ受診することをおすすめします。